英語教育と脳力開発-第2回

皆さんこんにちは!

 Most of the important things in the world have been accomplished by people who have kept on trying when there seemed to be no hope at all.
この世で重要な物事のほとんどは、全く希望がなさそうに見えても挑戦し続けた者たちによって成し遂げられてきた。
デール・カーネギー(Dale Carnegie、米国の実業家、作家、ビジネスセミナー講師)

英語教育と脳力開発の第2回目は、英語習得を効果的にするために重要な教える側、教えられる側の基本的な姿勢について行ったことを述べる。

精神的姿勢の確立

私は、まず『脳力開発指針集』・42ページ「基礎習慣づくり」の中から、「精神的姿勢の確立」の3大項目の指針

Ⅰ.自分で主体的にやる姿勢をつくろう。

Ⅱ.いつも進歩発展をめざす姿勢をつくろう。

Ⅲ.他人の利益もはかる姿勢をつくろう。

に則って、「指導する側―私」「指導を受ける側―N君」の点検をしてみた。N君については、彼と話し合って点検した。

それを整理したものを次に示す。各項目の(a)は反省点、(b)は今後の具体的行動である。

指導する側―私

(a)私は、過去数年、主として中学生に英語を教えてきた。時には、彼らの英語が伸びないのは学校の教師が悪いのだ、教材が悪いのだと少なからず思い、その都度「脳力開発の指針」に則って、修正してきた。しかし、まだ、完全ではない。

(b)本当の意味の仕事とは、「すでにある条件」を使って「まだ足りない条件」を新たに創り上げていくことであり、原因を他人や周囲条件に求めるのは「人頼りの姿勢」であるということを確実に認識し、常にその観点から行動する。

(a)教えることに慣れてくると、その教え方に埋没してしまい改善を加えていく努力をしない傾向があった。また、仕事面でも生活面でも人から批判されたり、注意されたりする事を嫌がる傾向も多少あった。

(b)英語指導における具体的な目的・目標を確立しそれに向かってすぐ出来るところからすぐ始め、一歩ずつ歩む努力をする。人からの批判、注意は、たとえ生徒からのものであっても、自分自身を向上させるものであるから素直に受け入れる姿勢をとる。

(a)指導を受ける側の気持や感情を考えずに、いたずらに欠点や失敗を指摘し、逆に教師という権威にこだわることもあった。

 (b)「自分だけよしの姿勢」に傾くと、周囲の協力を得られず、それどころか嫌われ、敬遠される状態になり、事態の望ましい展開ができなくなってくる。教師である自分が変われば、生徒も変わるものである。自分から良い方向に変わる努力をすることとする。

指導を受ける側―N君

(a)英語の力が伸びないのは、学校の先生が悪いのだ、教科書が悪いのだと不満を持ち文句を言っていた。自分では、主体的にはやろうとはしなかった。「何とかしてくれ」と内心では思っていた。この姿勢は「人頼りの姿勢」であった。

(b)原因は、自分の内にあり、外の因子等は条件である。原因・原動力を持つ自分が「すでにある条件」を使って「まだ足りない条件」を新たに創り上げていく努力をする。

(a)生活面でも勉強面でも現状維持の傾向が強く、特に勉強面で失敗を怖れていた。人から批判されたり、注意されたりする事を嫌がる傾向にあった。

(b)生活面でも、勉強面でも、具体的な目的・目標を確立し、それに向かって出来るところから一歩ずつ歩む努力をする。失敗は悪いことではなく、確実なる前進のワンステップだと考えることとする。また、批判、注意も自分を向上させるものであると考える。

  • (a)時々、人の気持や感情をよく考えずに、いたずらに人の欠点や失敗を指摘し、逆に自分の権威にこだわるといった行動をしていた。

 (b)「自分だけよしの姿勢」に傾くと、周囲の協力を得られず、それどころか嫌われ、敬遠される状態になってしまい、結局、自分の幸福感・満足感も損なわれてしまう。したがって、原則以外はなるべくゆずることとし、やりにくい相手、苦手な相手、嫌いな相手に対しても、大きな目的のためにすべて有意義にプラスに活用していくよう努力を重ねていくこととする。

私は、以上の様に私とN君の「精神的姿勢の確立」を点検・確認して英語習得に取り組んでいった。

次回に続く。

※本著作は、城野経済研究所発行の月刊「脳力」、1983年10月号に発表した論文を加筆訂正したものである。

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投稿者プロフィール

市村 修一
市村 修一
【略 歴】
茨城県生まれ。
明治大学政治経済学部卒業。
日米欧の企業、主に外資系企業でCFO、代表取締役社長を経験し、経営全般、経営戦略策定、人事、組織開発に深く関わる。その経験を活かし、激動の時代に卓越した人財の育成、組織開発の必要性が急務と痛感し独立。「創造・挑戦・変化」をキーワードに、日本企業、外資系企業と、幅広く人財・組織開発コンサルタントとして、特に、上級管理職育成、経営戦略策定、組織開発などの分野で研修、コンサルティング、講演活動等で活躍。

2005年11月、 約10年連れ添った最愛の妻をがんで5年間の闘病の後亡くす。長年実践研究を妻とともにしてきた「いきるとは?」「人間学」「レジリエンス」「グリーフケア」をさらに学際的に実践研究を推し進め、多数の素晴らしい成果が生まれてきた。
この成果を社会に還元し全ての人がIKIGAIをもって各自の人生を歩み、よりよい社会づくに貢献するために本事業を立ち上げる決意をする。

2021年4月20日 株式会社レジクスレイ設立 創業者兼CEOに就任

【専門領域】
●組織文化・風土改革  ●人材・組織開発、キャリア開発
●グローバル人財育成  ●異文化理解
●東洋哲学・思想(人間学、経営哲学、経営戦略) ●グリーフケア
●レジリエンス(精神的回復力)
【主な論文/プレス発表】
「仕事と脳力開発-挫折また挫折そして希望へ-」(城野経済研究所)
「英語教育と脳力開発-受験直前一ヶ月前の戦略・戦術」(城野経済研究所)
「国際派就職ガイド」(三修社)
「セミナーニュース(私立幼稚園を支援する)」(日本経営教育研究所)

研修・コンサルティング・講演実績

【主な研修実績】

グローバルビジネスコミュニケーションスキルアップ ●リーダーシップ ●コーチング●ファシリテーション ●ディベート ●プレゼンテーション ●問題解決
グローバルキャリアモデル構築と実践 ●キャリア・デザインセミナー ●創造性開発 ●情報収集分析 ●プロジェクトマネジメント研修他

※上記、いずれもファシリテーション型ワークショップを基本に実施

【主なコンサルティング実績】

年次経営計画の作成。コスト削減計画作成・実施。適正在庫水準のコントロール・指導を遂行。人事総務部門では、インセンティブプログラムの開発・実施、人事評価システムの考案。リストラクチャリングの実施。サプライチェーン部門では、そのプロセス及びコスト構造の改善。ERPの導入に際しては、プロジェクトリーダーを務め、導入期限内にその導入。組織全般の企業風土・文化の改革を行う。

【主な講演実績】

産業構造変革時代に求められる人材
外資系企業で働くということ
外資系企業へのアプローチ
異文化理解力
経営の志
商いは感動だ!
品質は、タダで手に入る
利益は、タダで手に入る
共生の時代を創る-点から面へ、そして主流へ
幸せのコミュニケーション
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古典に学ぶ経営
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論語と人生
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素読のすすめ
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実践行動学として儒学に学ぶ!~今ここに美しく生きるために~
何のためにいきるのか~一人の女性の死を見つめて~
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縁に生かされて~人は生きているのではなく生かされているのだ!~
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など