自律型キャリア競争力づくりの支援者の役割とは?

皆さんこんにちは!

Change before you have to.
変革せよ。変革を迫られる前に。
ジョン・フランシス・“ジャック”・ウェルチ・ジュニア(John Francis “Jack” Welch Jr.、アメリカの実業家。元米ゼネラル・エレクトリック社の最高経営責任者)

変化の激しいグローバル社会でのキャリア形成について、その支援を行う側について考察する。

キャリア支援者は、いくつかの立場があるが、本日は、「キャリアカウンセラー」、「メンター」、「コーチ」、「上司」を取り上げる。なお、「キャリアカウンセラー」という呼称は、「カウンセリング」という側面の印象が強いので「キャリアアドバイザー」という言葉で進めて行く。

キャリアアドバイザーの役割

キャリアアドバイザーは、個人と組織のそれぞれの自己実現と発展に向けて、共に歩むことが必要不可欠である。「キャリア」とは、個人の人生の大半を費やす職業や仕事をどう形成し、それを通じて自分の人生をどう歩んでいくかと行くことである。

そして、それはまた企業組織にとっても大変重要なことでもある。 企業経営・組織の仕組みが、投下した資本に対してより高いコストパフォーマンスの追及へと向かうこれからの時代に、企業はいかに社員をモチベートするかと共に、社員、顧客、取引先及び社会からいかに魅力ある企業となるかが、より一層重要な時代になってきているからである。このような時代に必要とされるのは、「自律型キャリア競争力」をもった人材(人財)である。

外部キャリアアドバイザーの役割は、組織にも個人にも偏ることのなく中立な立場でキャリアドバイスを行うことがまず必要である。なぜならば、どちらかに偏れば、決して双方に満足いく実践行動に結びつくカウンセリングやアドバイスができないからある。

キャリアアドバイザーは、まず相対する個人のキャリア・ゴールを明確化させ、キャリア・パスをどのように設計し実行していくかを側面からサポートし、本人が自分と真剣に向き合う機会を創り出していくことである。キャリアアドバイスは、自分が自らの責任において自分自身のために自分を見つめキャリアプランを形成し実行していくためのサポートである。

キャリアアドバイザーは、そのサポート役に過ぎないということである。その個人のキャリアプランと企業の人材戦略をどのように結びつけていくのか、側面からサポートしていくのもキャリアアドバイザーの役割ではないだろうか。

キャリアアドバイザーは、ビジネス環境のトレンドを的確に把握し、相談者が所属する企業の中でその相談者が自己のキャリアを生かしきれるのかどうかの判断をし、生かしきれるならばそれに対してのアドバイスをおこなうことが必要である。また、もし、生かしきれないならば、社外(転職)に道を見出すことも大切な選択肢であることをアドバイスし、適切なアクションプランを共に考え、サポートしていくことも必要ではないだろうか。

相談者が転職を希望する場合、ジョブサーチや履歴書、職務経歴書、Resume、インタビュー(面接)等におけるプレゼンテーションの仕方の指導も行う必要がある。この場合には、職業紹介事業者との密接な連携が必要であろう。

キャリアアドバイザーは、どのような場合においても相談者の守秘義務を負うことはもちろんのことである。

企業の側について言及するならば、企業のニーズとして社員一人一人の適性、能力、業績を考慮して人事配置を決める。しかしながら、それは企業側の一方的な見方と考え方のみで行われていないであろうか。本当の意味での適材適所の人事配置は、企業と個人の双方の希望、見方、考え方のすりあわせが必要なのではないでか。ここにもまた、キャリアアドバイザーの役割がある。

メンターの役割

メンターは、「未熟な人のキャリア形成及び心理的、社会的側面に対して一定期間継続してサポートする知識や経験が豊富な人」である。

特に企業社会にあっては、個人のキャリア形成を目的とした支援と、人間性、社会性及び倫理性を考慮した心理・社会的側面への支援に基づく個人主導のメンタリングが、自律型キャリア競争力づくりに有効なサポート手段として注目されている。

さらにメンターの活用は、「プロフェショナルなスキルや知識を要するスペシャリストや企業の将来を担うコア人材や後継人材の育成と確保」にある。

メンターは、個人がキャリア形成を推進していくにあたり、その途中で様々な困難や不都合、主に精神的、心理的なものに出会うこともある。そのような時、その精神的、心理的不安や恐れに対して適切なアドバイスを行い、自らそれを克服できるようにサポートする役割を持つ。

コア人材(人財)や後継人材(人財)は、周囲の期待も多く、精神的にも相当プレッシャーがかかる。そのプレッシャーに負けることなく期待にこたえていくよう適切に導いていくのは、メンターの役割でもある。

企業の中におけるメンターの役割はまた、経営戦略と個人のキャリア戦略を統合するために重要なファンクションの一つとなり得るのではないか。

コーチの役割

コーチングとは、個人が持つ潜在能力や可能性を最大限に引き出すための手法である。その1つの特徴は、相手に問いを投げかけることで、その人のなかにある答えを本人が見つけられるようサボートするところにある。

これまでの組織のなかでは、上席の人たちが下にいる人たちに対して一方向的に答えを与える指示命令型のコミュニケーションが主流であった。その結果、言われたことしかやらない、あるいは言われたことしかできない「依存型」の人材ばかりが増えてしまった。

ところが、変化の激しいグローバル時代昨今は、先が見えないこの企業環境のなかで求められているのは、自ら考え、自らの責任で行動する「自律型」の人材(人財)である。

こうした自律型人材(人財)を育てるためには、これまでのように指示命令で相手を動かすのではなく、質問型のコミュニケーションによって相手が自発的に動くように働きかけていく必要がある。

人は、誰でも無限の潜在的能力を有するものであると考える。そして、人は、自ら考え行動し成果をあげえるものと考えられる。そうであるならば、その潜在的な無限の可能性を引き出すことは、自律型キャリア競争力を持った人材(人財)育成に欠かせないのではないか。組織が人の集合体であり、その組織の成果も自ずとそれぞれの構成員の自律した前向きな行動によってこそ出るのではないか。そこにこそ、コーチの役割が存在する。

上司の役割

上司は、企業組織と一体の存在であり、もちろんその部下も企業組織と一体である。それぞれは、それぞれの立場で、その組織の目的遂行の使命をおびている。上司は、組織の目的を達成するために部下に仕事を与え任せるが、その部下の仕事に取り組む姿勢如何によってその成果は、著しく異なる。

上司は、部下の潜在的能力を最大限に引き出し組織の目的を早期に達成し、更なる飛躍へ踏み出さなければならない。上司に求められる役割は、これまで述べてきた「キャリアアドバイザー」「メンター」「コーチ」の幾ばくかの役割も必要に応じて求められるのではないだろうか。その意味で、上司の役割の責務は大きいといわなければならない。

上司は、部下の社内での位置付けについて注意を払い、時には部下と今後のキャリアプランについて話し合うことも必要であろう。

本日は、「自律型キャリア競争力づくりの支援者の役割とは?」について述べてきた。

何かのご参考になれば幸いである。

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投稿者プロフィール

市村 修一
市村 修一
【略 歴】
茨城県生まれ。
明治大学政治経済学部卒業。
日米欧の企業、主に外資系企業でCFO、代表取締役社長を経験し、経営全般、経営戦略策定、人事、組織開発に深く関わる。その経験を活かし、激動の時代に卓越した人財の育成、組織開発の必要性が急務と痛感し独立。「創造・挑戦・変化」をキーワードに、日本企業、外資系企業と、幅広く人財・組織開発コンサルタントとして、特に、上級管理職育成、経営戦略策定、組織開発などの分野で研修、コンサルティング、講演活動等で活躍。

2005年11月、 約10年連れ添った最愛の妻をがんで5年間の闘病の後亡くす。長年実践研究を妻とともにしてきた「いきるとは?」「人間学」「レジリエンス」「グリーフケア」をさらに学際的に実践研究を推し進め、多数の素晴らしい成果が生まれてきた。
この成果を社会に還元し全ての人がIKIGAIをもって各自の人生を歩み、よりよい社会づくに貢献するために本事業を立ち上げる決意をする。

2021年4月20日 株式会社レジクスレイ設立 創業者兼CEOに就任

【専門領域】
●組織文化・風土改革  ●人材・組織開発、キャリア開発
●グローバル人財育成  ●異文化理解
●東洋哲学・思想(人間学、経営哲学、経営戦略) ●グリーフケア
●レジリエンス(精神的回復力)
【主な論文/プレス発表】
「仕事と脳力開発-挫折また挫折そして希望へ-」(城野経済研究所)
「英語教育と脳力開発-受験直前一ヶ月前の戦略・戦術」(城野経済研究所)
「国際派就職ガイド」(三修社)
「セミナーニュース(私立幼稚園を支援する)」(日本経営教育研究所)

研修・コンサルティング・講演実績

【主な研修実績】

グローバルビジネスコミュニケーションスキルアップ ●リーダーシップ ●コーチング●ファシリテーション ●ディベート ●プレゼンテーション ●問題解決
グローバルキャリアモデル構築と実践 ●キャリア・デザインセミナー ●創造性開発 ●情報収集分析 ●プロジェクトマネジメント研修他

※上記、いずれもファシリテーション型ワークショップを基本に実施

【主なコンサルティング実績】

年次経営計画の作成。コスト削減計画作成・実施。適正在庫水準のコントロール・指導を遂行。人事総務部門では、インセンティブプログラムの開発・実施、人事評価システムの考案。リストラクチャリングの実施。サプライチェーン部門では、そのプロセス及びコスト構造の改善。ERPの導入に際しては、プロジェクトリーダーを務め、導入期限内にその導入。組織全般の企業風土・文化の改革を行う。

【主な講演実績】

産業構造変革時代に求められる人材
外資系企業で働くということ
外資系企業へのアプローチ
異文化理解力
経営の志
商いは感動だ!
品質は、タダで手に入る
利益は、タダで手に入る
共生の時代を創る-点から面へ、そして主流へ
幸せのコミュニケーション
古典に学ぶ人生
古典に学ぶ経営
論語と経営
論語と人生
安岡正篤先生から学んだこと
素読のすすめ
経営の突破口は儒学にあり
実践行動学として儒学に学ぶ!~今ここに美しく生きるために~
何のためにいきるのか~一人の女性の死を見つめて~
縁により縁に生きる
縁に生かされて~人は生きているのではなく生かされているのだ!~
看取ることによって手渡されるいのちのバトン
など