皆さんこんにちは!
An optimist is a person who sees a green light everywhere, while a pessimist sees only the red stoplight… the truly wise person is colorblind.
楽観主義者は、どこでも青信号を見る人のこと。悲観主義者とは、赤信号しか見えない人のこと。本当に賢い人は色盲(色を気にしない)です。
アルベルト・シュバイツァー(Albert Schweitzer, ドイツ出身の哲学者、神学者、哲学者、医者、オルガニスト、音楽学者、ノーベル平和賞受賞)
今日は、グローバル、多様性の時代に必要な「異文化理解力CQ(cultural Intelligence)」について、連載記事として掲載していく。
多様性の時代
グローバル化ということが最近頻繁に至るところで聞くようになった。
日本の対外・対日直接投資は、新型コロナやロシアのウクライナ侵攻などの世界情勢の不安定さはあるものの今後ますます増加していくと考えられる。
対外・対日直接投資データは、ジェトロの下記サイトで確認できる。
ジェトロ世界貿易投資報告
https://www.jetro.go.jp/world/gtir/
ジェトロ対日投資報告
https://www.jetro.go.jp/invest/investment_environment/ijre/
日本企業の海外進出、企業買収が増えているが、進出後、買収後の経営がうまくいっているケース、反対に、うまくいっていない、失敗するケースもある。成功不成功には、様々な要因が関連している。
また、海外企業の日本への進出、例えば海外半導体企業の日本での工場設立、様々な分野での日本市場への進出や産学連携などが活発化している。
インバウンドツーリストも復活してきている。
日本企業の海外直接進出や企業買収、海外企業の日本進出などビジネスの現場で考慮しておくべきことや、インバウンドツーリストなどとのコミュニケーション、交流において、心構えておくべきことなどをこの稿では展開して行く。
文化とは
ここで述べる文化は、社会制度、感情の表し方、暮らし方、コミュニケーションの取り方など、ある集団固有の暗黙、長い歴の中で培われたルールを言います。
私たち人間は、生まれてから言語や慣行、価値観を身につけていきます。その中で、文化の中枢にある価値観・気質は、大体12歳くらいまでに形成される。つまり、日本人の両親を持ち、日本でこの期間を過ごした大多数の日本人、また、日本人の両親を持ちながら、アメリカで生まれ12歳までアメリカで育ち日本に戻ってきた場合では、その価値観に違いが出てくる。
そして、後者の場合には、Third Culture Kids(TCKs)という。成人してからは、Adult Third Culture Kids(Adult TCKs)と呼ばれている。つまり、両親の日本人としての価値観とアメリカでの価値観の狭間にあり自分の中で第3の価値文化というものを形成して行く。
これについての詳しいことは、別の機会に譲りたいと思う。
多様性の時代に必要なスキル
国民文化を意識しながらも、多文化間でハイパフォーマンスを達成していく力がCQ(Cultural Intelligence)、直訳すると文化の知能指数である。
IQ(Intelligence Quotient、知能指数)は、長い歴史を持ちその後1989年に米国イェール大学のピーター・サロベイ博士とニューハンプシャー大学のジョン・メイヤー博士によって、初めて論文で発表された理論がEQ(Emotional Intelligence Quotient、心の知能指数)である。
グローバル化が急速に進む中で出てきたのがCQ(Cultural Intelligence、文化の知能指数)である。
自国社会でのIQやEQが高くても、グローバルビジネス市場でハイパフォーマンスを出せない、若しくは、失敗してしまうビジネスパーソンが増加している状況の中で、ロンドンビジネススクールの教授
を務めていたクリス・アーレイ氏が提唱し、その後ミシガン大学教授 ヴァン・ダイソン氏」、シンガポールの南洋(ナンヤン)理工大学教授 ソン・アン氏が体系化した概念がCQである。
CQの定義は、「多様な文化的背景に対応し成果を出せる能力」であり、4つの要素で構成されている。
- 異なる文化で成果を出したいという「動機」
- 異なる文化に対する「知識」
- 異なる文化の中で成果を出すために知識を活かして準備し、何が成果を生み、何が成果を出すことができなかったのかをリフレクション(内省)する「戦略」
- 異なる文化でのバーバル、ノンバーバルコミュニケーションを指す「行動(スキル、アクション)
語学力や経験だけで異文化理解力はあるのか
グローバル化の波、特にビジネスの世界においては、そのビッグウェーブは避けて通れません。
そのような状況の中で、世界共通語としての英語教育の活発化が起こっており、幼児から大人まで英語学習熱はとどまるところを知らない状況である。
また、両親の仕事の関係で、日本で生まれ育ったがある一時期海外で育ち帰国した帰国子女、あるいは先に述べたTCKsの人達、その人達は、日本で生まれ日本で育ち成人になった人達より、異文化に接する機会は多かったでしょう。
しかし、「英語が話せる」、「他の外国語が話せる」、「海外経験がある」、「帰国子女である」、「TCKs」である人が、必ずしもCQが高いわけではないということが専門家の実証研究で明らかである。
詳細については、別の機会に譲る。
相手の立場に立って考え・行動してみよう
異文化の人とうまくやっていく、異文化の中でビジネスパーソンとして、企業としてハイパフォーマンスを出して行くにはどうしたらいいのか。
まずは、相手がどの様な文化や社会システムで育ち生きているのか、どの様な価値観を大切にし、コミュニケーションはどの様にしているのかなどに、関心を持つことが大切です。
そして、自分が背負っている文化や考え方から離れて、相手の立場に立って考え・行動してみる。先に挙げた、4つのステップに従ってサイクルを回していく。そのことをすることにより、より深く相手の文化を知る欲求が出てきます。
次回からCQを上げていく具体的なやり方やツールについて述べて行きます。
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