グリーフ(悲嘆)の事例02

皆さんこんにちは!

 …Trotzdem Ja zum Leben sagen

それでも人生にイエスと言う

ヴィクトール・フランクルヴィクトール・フランクル(オーストリアの精神科医、心理学者、『夜と霧』の著者)

今日は、「グリーフ(悲嘆)の事例02」。。

私は、2005年11月5日、結婚生活もあと少しで10年というところで妻と死別したことは前回のブログで述べた。

今日は、私のグリーフ(悲嘆)からの回復をしていく中で、大切にしている一通の手紙を紹介する。結婚式を司って頂いた牧師様からの手紙である。

神様 を賛美致します。

私は、日本基督教団東京復活教会 牧師の高橋です。

お便りが大変遅くなり申しわけありません。

マツヤサロンのチャペルにて司式をさせていただきました。

会場を通して市村様のお話をうかがいました。

気になりつつも、私事にてなかなかご連絡が取れず、大変申しわけございませんでした。

奥様のこと本当に心が痛み悲しみ、何と申して良いものか、正直、言葉が見当たりません。

市村様、果たしてなぐさめの言葉になるか分かりませんが、聖書のことばを差し上げます。

イエスは言われた「わたしは復活であり、命である。わたしを信じる者は死んでも生きる。生きていてわたしを信じる者はだれも決して死ぬことはない。このことを信じるか。」新約聖書ヨハネ福音書11章25節~。

市村様、神様は、本当にむごいことをするものです。最愛の奥様を天に引き上げてしまうなんて、この世に神も仏もあるものか、と大声で叫び抗議の声を上げたい気持ちでしょう。

もし、私も同じ状況でしたら牧師といえども、神をののしり神様に背を向けてしまうことでしょう。

しかし、それでも神様を信じる者は命を与えられ生きると聖書は伝えています。イエス・キリストを信じること、それ故にです。

きっと受け入れることの出来ない都合の良い言葉かも知れません。

市村様、聖書、特に新約聖書では、生命(命)ということばが2つの意味で用いられています。

長さ・量と質・内容です。人は、与えられた時があります。きっと奥様は、神様から与えられたその時を精一杯、そして一所懸命愛して生きたと思います。市村様との出会い、結婚、死、全てが神様から与えられた時、それ故にこそ市村様の心の中で永遠に命を与えられ生き続けるものと信じます。

どうか少しずつ前を向いてゆっくりゆっくり歩み出して下さい。

愛という漢字は、心を受けると書きます。奥様の愛、心を受けとった市村様、これからも、これからも心の宝ものとして大切にしつつ人生の時を歩んで下さい。

悲しみ、苦しいとき、我慢せず泣くことです。私も54年の人生、泣くことが多かった気がします。でも夕となり朝となったと旧約聖書にあるように朝の来ない夜はありません。暗闇は光に勝てなかったとあります。神様は、この世界(生命)を創造する時に光りあれ!と命じました。

どうか奥様の分まで光り輝く人生を過ごして下さい。

私も、市村様、そして天に召された奥様のことを覚えながらお祈りさせていただきます。

もし、何かお困りのことありましたら、遠慮せずご一報下さい。

私に役に立つことがありましたらお手伝い致します。

また、市村様にもう一つ、それは心から感謝していますと伝えます。牧師の私を覚えていただいておられたことを、です。本当にありがとうございます。一期一会の気持ちの中にあっても気になるものです。結婚した後、どんな生活をしているのか等々。小さな祈りですが、幸せに・・・と祈っていますが、なかなか再会は出来ないものです。

その中で、市村様のように私との出会いを大切にして下さる方がいるというのは牧師として本当に嬉しいものです。

何一つ力になれませんが(お許し下さいね)、これからお祈り続けております。本当に心から感謝御礼申し上げます。

今日までお便り遅れたこと心よりお詫び申し上げる次第です。どうか、立春が過ぎたとは言え、未だ未だ寒い日が続きます。

市村様もお身体、ご自愛下さい。

末筆になりましたが、天国の奥様にお花を差し上げて下さいますようわずかな心ばかりのものですが同封致します。お収め下さい。

このような形でのお便りにてご無礼かと存じますがどうぞお許し下さいますようお願い申し上げます。

乱筆乱文にて失礼致します。

主の慈しみは決して絶えない。

主の憐れみは決して尽きない。

それは朝ごとに新たになる。

あなたの真実はそれほど深い。

旧約聖書 哀歌3章22節~23節

“主なる神 イエス・キリストの愛 永遠の命

聖霊の御力、市村 修一 兄弟の生活の上に

豊かにあらんことを アーメン“

 平成18年2月7日

市村 修一 様

日本基督教団 東京復活教会

牧師 高橋 和彦

私は、高橋牧師からの手紙に心癒やされ、少しずつ歩み出すことが出来た。

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